フルーツサンドは日本発祥
メロンクリームソーダやプリンアラモードといったメニューと並んで、昭和の喫茶店を思い起こされる響き、フルーツサンド。サンドイッチが生まれたのはイギリスですが、フルーツをはさむ習慣はなく、純粋に日本生まれのメニューなのだそうです。
01
千疋屋フルーツパーラー
丸の内、他
フルーツサンドを最初に出したのは、千疋屋総本店が1868年(明治元年)に開業した「果物食堂(後の千疋屋フルーツパーラー)」だといわれています(京都の祇園の果物店が先だったという説もあり)。
そんな千疋屋フルーツパーラーの看板フルーツサンドは、季節のフルーツ(イチゴ、キウイ、パイン、メロン)を約3ミリの均一な厚さに切りそろえ、断面の見た目まで計算された上品なもの。店舗でいただく場合は、ほどよく冷やされた状態で三角形にカットされて提供されます。ホイップクリームは軽さを出すために砂糖控えめにして、動物性と植物性のものをミックスしているそうです。食べやすく、まとまったフルーツが口の中でハーモニーを奏でる、王道のフルーツサンドです。
また、千疋屋ではイートイン用は食べやすい三角形、テイクアウト用は持ち歩いても崩れにくい四角いフルーツサンドにしています。そんな細かな配慮もさすがの老舗!ですね。
※フルーツサンドがイートインメニューにない店舗もあるので、出かける前にご確認ください
千疋屋フルーツパーラーKITTE丸の内
- 所 在 地
- 千代田区丸の内2-7-2 KITTE丸の内1F
- 電 話
- 03-3217-2018
- URL
- https://www.sembikiya.co.jp/shop-list/marunouchi
02
タカノフルーツパーラー
新宿、他
千疋屋総本店に次いで老舗の「高野」は1926年(大正15年)にフルーツパーラーを開業しましたが、フルーツサンドは開業時からメニューにあったといいます。今年4月1日から新宿本店の5階フロアを全面タカノフルーツパーラーとして改装したばかりです。
こちらのイートインの春限定は静岡県産マスクメロンを使ったサンドイッチ。
塩味が効いた食パンと、クリームにはほんのりバター感もあり、昭和っぽいなつかしさも感じられるフルーツサンドです。なお、四角いパンでフルーツが厚めなので、食べるときにつるりと落とさないように注意しましょう。
タカノフルーツパーラー新宿本店
- 所 在 地
- 新宿区新宿3-26-11 新宿高野本店5F
- 電 話
- 03-5368-5147
- URL
- https://takano.jp/parlour/originalmenu/detail/fruitsparlour/
03
果実園リーベル
目黒、他
最近急激に店舗数を増やしているのが目黒に本店を構える「果実園リーベル」。こちらは平日限定の予約制で食べ放題を行うことがあり、フルーツ好きは目が離せないお店です。リーベルの特徴はしっかりと冷やされた状態で提供されるフルーツサンド。1センチくらいに切ったイチゴ・キウイ・パイナップル・マンゴーなど4種類以上がゴロゴロ入っていて、秋になれば柿や洋梨なども入るそうです。プレートに野菜サラダとカットフルーツも添えられて出てくるので、食事代わりにもなる一皿です。
果実園リーベル本店
- 所 在 地
- 目黒区目黒1-3-16
プレジデント目黒ハイツ2F - 電 話
- 03-6417-4740
- URL
- http://kajitsuen.jp/
04
セントル ザ・ベーカリー
銀座
「究極においしい食パン」の名店として常に行列が絶えない「セントル ザ・ベーカリー」の併設レストランでも、絶品のフルーツサンドが味わえます。
ここのフルーツサンドの特徴はなんといっても「パンもおいしい」こと。お店自慢の北海道産小麦「ゆめちから」の角食パンでサンドイッチが作られていて、パンのしっとり感が別格です。生クリーム、マスカルポーネ、カスタードがミックスされたクリームとともに、舌の上でハーモニーを奏でます。
ユニークなのは、切り落としたパンの耳も添えられてくること。軽く焼いて違う食感を味わうことができます。
セントル ザ・ベーカリー
CENTRE THE BAKERY
- 所 在 地
- 中央区銀座1-2-1 紺屋ビル1階
- 電 話
- 03-3567-3106
(席の予約が可能) - URL
- https://www.instagram.com/centre_the_bakery/?hl=ja
05
ダカフェ恵比寿
恵比寿
2018年、「八百屋の作る本気のフルーツサンド」で"断面萌え"サンドの一大ブームを起こしたのが、愛知県岡崎市に本店を構えるダイワスーパー。中目黒のテイクアウト専門店に続いて、2020年10月にオープンさせたのが「ダカフェ恵比寿」です。駅から約10分程度離れたホテル「プリンス スマート イン恵比寿」の1階にあり、知らなければ通り過ぎてしまいそうな立地。階段を上がっていくとテラス席には、スマホを手にフルーツサンドの写真を撮っている女子グループがいっぱい!
負けじと注文したのが、ダカフェの一押し「宮崎マンゴーのフルーツサンド」。 注文してから作り始めるのでしばらく待たされますが、やってきたのはこの一皿! マンゴーづくしのフルーツの大きさ、断面の美しさは衝撃的です。
そして...味も歯ごたえも完璧! 記憶に刻まれるほどの一皿となりました。
ダカフェ恵比寿
- 所 在 地
- 渋谷区恵比寿南3-11-25
プリンス スマート イン恵比寿 1階
三角形のサンドイッチも日本発
イギリスでは四角形しかなかったサンドイッチを、斜め切りにして三角にしたのも日本人の発案だったといいます。売れ残りがちだったサンドイッチを斜めに切って断面を大きくし、中身の具を見せるようにしたらとたんに売れ出したという話。その後、1964年の東京五輪で三角形のサンドイッチが売られ、世界中に広まったのだそうです。見栄えにこだわるのが日本人、「断面萌え」は前回のオリンピックの頃から始まっていたのですね。
※各店の商品・価格は4月9日取材時点のものです。随時変更となる可能性がありますのでご了承ください