地域ブランドの希少な缶詰にも注目を

現代では保存技術が発達し、冷凍もレトルトパックも選べますが、元祖携帯食品「缶詰」には３つの魅力があると、南山氏は言います。

「まずひとつめは、具材が大きいこと。缶詰工場で缶に詰めるのは基本的に手作業なので、ごろごろとした食べ応えのある食感のまま加工できます。調理加工の技術、美しい詰め方、その細やかさは日本のものが突出しています。

２つめは携帯性のよさです。最近では駅や観光地の売店にも『缶つま』が置かれ、旅先でちょい飲みを楽しんだり、登山やキャンプにも持っていくなど、アウトドアでの飲みがグルメ化しています。

また完全に密封して過熱殺菌しているので、賞味期限を非常に長くすることができます。このため、かつては産地まで行かなければ食べられなかった希少な高級食材も、缶詰ならば全国や海外に流通させることができ、名前を知られるようになります」。

この３つめの理由でいま、さまざまなご当地缶詰が生まれており、旅の土産や、ギフトとして注目されています。国分（株）のもとにも、地方自治体から直接コラボレーションの引き合いがきているそう。これからは「ご当地もの」の高級缶詰の時代がやってきそうです。

2015年春の新商品。二合のお米に入れて炊飯するだけでおいしい「素材ごはんの素」。
スタイリッシュな6角形のパッケージでギフトにも最適。

（写真左）素材ごはんの素　三陸産さんま　500円
（写真左）素材ごはんの素　静岡県駿河湾産桜えび　1000円