佃島が埋め立てられ、漁民が定住したのは1650年頃、三代将軍家光の頃です。ことの発端は、1582年に京都で起こった「本能寺の変」。明智光秀に追われた徳川家康に船や食料を用意し、堺から岡崎へと逃げのびる手助けをしたのが、佃村の漁民（現在の大阪府西淀川区佃）であったのです。
これにより家康の厚い信任を得て、のちに佃の漁民は江戸に移り住み、幕府に魚を納める役目のほか、大名屋敷の台所へ出入りできるなど数々の特権を与えられました。当初の佃島は離島だったので、海が荒れて漁に出られないときのために、代々伝承してきた小魚の塩炊きを保存用に作っていたといいます。

ということは、大阪に佃煮のさらなるルーツがあったとも言えます。徳川家康が、命からがら逃亡する船中で食し、英気を養った小魚煮が、佃煮のほんとうの元祖だったのかもしれませんね。

さて、江戸時代から続く佃煮の老舗は、新橋一丁目にもあります。
座禅豆と呼ばれる煮豆の商いで、江戸市中に名を上げていた「玉木屋」の三代目七兵衛もまた、佃島の小魚煮に注目していました。七兵衛は工夫を重ねて味と香り、艶を兼ね揃えた独自の佃煮を作って売り出しました。現在の玉木屋七兵衛は、九代目。新橋界隈が片側町と呼ばれていた江戸時代から、ずっと同じ場所でお店を構えています。

商品紹介コーナー ②　新橋玉木屋

■ つくだ煮えび

オリジナルブレンドのこだわりの醤油を使用した、きりっとした塩辛さの江戸前の佃煮。「えび」や「あみ」は特に玉木屋の人気商品です。
※この商品には薄味で塩分控えめの「白佃煮」もあります。

30g入　432円（税込）

■ つくだ煮かつお角煮

オリジナルブレンドのこだわりの醤油を使用した、創業から伝え継がれた秘伝のタレがよくしみこみ、角煮１〜２つでお茶碗一杯分のご飯が進むほど。日本酒の肴にもよく合います。
※この商品には薄味で塩分控えめの「白佃煮」もあります。

70g入　648円（税込）

■ つくだ煮たらこ

かみしめるほどに、たらこの風味と醤油の香りが広がり、炊きたてご飯にぴったり。お酒のお供にも最適です。
※この商品には薄味で塩分控えめの「白佃煮」もあります。

70g入　1,188円（税込）

■ 白佃煮　木耳（きくらげ）レモン

木耳のコリコリとした食感とシシャモの卵のプチプチ感、レモンの皮のさわやかな香りがお互いを引き立てあう、新感覚のつくだ煮です。サラダなどに和えて使ってもおいしい一品です。

70g入　507円（税込）

店舗情報

新橋玉木屋
【住　所】
中央区日本橋室町1−12−13
【電話番号】
0120-273-123
【営業時間】
10：00～18：00、祝日は11：00～16：00