施設コンセプトはOPEN YOUR EYES(展望せよ)
11月1日に開業した「渋谷スクランブルスクエア」、もう足を運びましたか? 2013年に東急東横線が地下駅化してから長らく不便な状態が続いていた渋谷駅周辺でしたが、ついに新しい姿が見えてきました。今回オープンしたのはスクランブルスクエアの東棟で、中央棟と西棟が完成する2027年まで工事が続きますが、JRや東横線の乗り換え利便性はすでに格段によくなりつつあります。そしてもうひとつニュースと言えるのが、渋谷の最高地点、地上229メートルの展望施設「SHIBUYA SKY」が新しく誕生したことです。
この10数年で、東京には地上40階前後のオフィスやマンションが爆発的に増えたので、高層階からの眺望自体はもうあまり珍しいものではなくなってきたとお思いの方もいるかもしれません。しかし「SHIBUYA SKY」の場合は、360度の視界が開けたオープンエアの施設である点が、ほかとは違います。オープンエアの屋上であるという点では六本木ヒルズのスカイデッキも同様ですが、最新の施設だけあって、さらに快適に過ごせるようきめ細かく工夫されています。
さっそく上がってみましょう。「SHIBUYA SKY」のオープン時間は9時〜23時まで。最終入場時刻は22時です。商業フロアがオープンする前の時間は、専用エレベーターで14階のチケットカウンターまで向かいます。
チケットは当日カウンターで購入できます(大人2,000円税込)が、前もって日時を決めてWEBで購入しておくのがおすすめ。購入日の2ヶ月先の月末分までのチケットを前売り料金(大人1,800円税込)で買うことができます。また当日はスマートフォンに送られてくる電子チケット(QRコード)で窓口に並ばずに指定時間に入場することができます。
チケットサイトWebket
https://webket.jp/pc/ticket/
予約した時間に、入場ゲートでスマートフォンのQRコードをかざして、いざエレベーターで46階「SKY GALLERY」へ。エレベーターも振動が少なくスピードが早いのに驚きます。
屋上に上がる前に、46階の専用コインロッカーに撮影用のスマホやネックストラップ付きのカメラ以外の手荷物は預けます。風で飛ばされて落下するのを防ぐためで、帽子や日傘も屋上には持ち込めません。飲食物の持ち込みも禁止です。
身軽になっていざ屋上の「SKY STAGE」へ。足触りのよいウッドデッキが敷かれた屋上はまさに渋谷一の開放空間! 全方位に広がる街並みにまず圧倒されます。
階段を数段上がると人工芝のヘリポートになっています。その真ん中に立てば、空と地球と、ひとつになった気分に。
足元には、日本を中心とした世界地図が埋め込まれたプレートがあります。「GEO COMPASS」と名付けられており、思い思いに好きな方角に向かって立ち、その向こうにある国や都市にまで空想を巡らすことができるようになっています。
「空」という漢字をアレンジしたオブジェ(SHIBUYA SKYのロゴマーク)も設置され、格好の記念撮影スポットになっています。
カウンターテーブルがあったり、ゆったりくつろげるソファ席まで置かれているところが「SKY STAGE」の心憎い演出です。ソファに座って景色を見ながら話したことは、いつまでも記憶に残りそう。
「CLOUD HAMMOCK」と名付けられたコーナーでは、寝転がって空を見上げたり、深呼吸したり。夜になれば光によるショーアップがあるなど、楽しい仕掛けが施されていることも「SHIBUYA SKY」ならでは。
さて、眺望のほうはというと・・・
やはり真っ先に目が追ってしまったのは富士山の姿。空気が澄んでいる冬空の晴れた日には、これくらいよく見えます。
東京タワーと六本木ヒルズが見える東の方角。左には東京スカイツリーも一望です。
北東方向には、完成したばかりの国立競技場も空から眺められます。
明治神宮の広大な森が一望できるのも渋谷という立地の魅力。東京の城西地区を眺めるのに最良のスポットです。
ちなみに「SHIBUYA SKY」の場合、入場時刻は20分刻みで決められており、人が多いと入場に制限がかかることがありますが、滞在時間は自由。好きなだけ時間を過ごすことができます。今回の取材では朝1番の澄んだ空を見に行きましたが、次は日が暮れていくトワイライトアワーや、夜景を楽しみに足を運びたいなぁと感じました。
夜は光の演出が施され、幻想的です。
※この記事は2019年12月26日時点での取材による情報です。