「グリーンインテリア」ってどんなものがあるの?
では実際にどのようなものが、あるのか一緒に見てみましょう。
「グリーンインテリア」を実際に手作りしているフラワーデザイナーBellflower__j先生を訪ね、先生の作品を諸々取材させていただきました。
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インスタグラム https://www.instagram.com/bellflower__j/
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今回は、壁飾りとして「スワッグ」をご紹介します。
日本ではクリスマス装飾のひとつとして広まった「スワッグ」。壁に掛けるので場所もとらず、クリスマスツリーよりもシックで大人っぽいインテリアになるということで人気が高まっています。
Bellflower__j先生のこれまでの作品を見せていただきました。
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こんなふうに半円形につくってもOK。主役を張っているのは仏花として普通の花屋さんで売られているスターチス。見違えるようですね、
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色鮮やかなリモニュームシヌアの3色を主役にしたスワッグ。他に使っているのは、セイシャルピンク、ホワイトホイップ、ニゲラ、ヒムロスギなど。

こちらはニゲラ、ケイトウ、シルバーブルーニア、コチア、ユーカリ。輸入植物は半分ドライの状態で手に入りますし、姿かたちもエキゾチックで人気です。
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ストローフラワーとワックスフラワーをドライにした小さめのスワッグ。小さいスワッグなら、いくつも並べて飾ってみたり、額装風にしてみたり、バリエーションが楽しめますね。
また、店頭で購入すると2,000円前後するのですが、自分で作ることも可能です。今回は、BELLFLOUR__J先生から「スワッグ」のつくり方も教えて頂きました。
スワッグを手作りしてみよう
自分でつくるときのポイントとは?
好きな植物を揃えて、枝ぶりや配色を考えながら束ねるだけなので、フラワーアレンジメントよりも簡単で、初心者でも挑戦できるスワッグ。ただし、Bellflower__j先生が教室でこだわっているのは「花と向き合いながら、作る時間をじっくりと楽しむこと」だそうです。
「生花を使うことで、枝や花から立ちのぼってくるアロマを嗅いだり、自然のままの枝や花のかたちを目で楽しんだり、作っている時間がとても大切。さらに、部屋に飾っておくだけで徐々にドライフラワーになっていく過程も含めて、一ヶ月以上も楽しめるのがスワッグの魅力です。」と語ってくれました。
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特に空気が乾燥している冬から春にかけては、ドライフラワーがきれいに仕上がりやすいので、初挑戦するにはおすすめとのこと。ではさっそく、つくってみましょう。
① 材料はこだわりの輸入花屋で
この日、先生が用意してくれた花材は
・ ユーカリ3種類(テトラゴナッツ、エクソティカベリー、シルバーウェーブ)(写真上段)
・プルモサス、麦、ヤシャブシ、カンガルーポー(写真下段)
の全7種類。
5〜7種類くらい使うと変化が楽しめるのでおすすめです。
そのほかに用意したものは、園芸用バサミ、麻の布、麻ひも、輪ゴムです。
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スワッグにはドライフラワーにしやすい、もともと花が乾いているような水分が少なめの植物が向いています。一般の花屋さんに並んでいるものでは、たとえば仏花のスターチスやかすみ草、ワレモコウ、センニチコウ、ケイトウなど、逆にユリのように水分の多い花や、ガーベラ、キクなどのように花びらが薄い花は乾燥すると散ってしまうため、スワッグの材料には向いていません。
② 長い枝を切る
テーブルにおいてみて、大まかに位置を決めながら、長い枝をカットします。この日の材料も50〜60cm以上の長さがあるものばかりでしたが、完成品を部屋に飾りやすい30〜40cmくらいのサイズにするために、切っていきます。


束が膨らみすぎないよう、広がりすぎている枝もカット。また、ひもで縛る部分として、枝が10cmほど出るように余分な葉を取り除いておきます。
③ グルーピング
束ねたときのイメージを想像し、3つくらいのグループに分けてみましょう。まずはベースとなるグリーン系の植物から決めていきます。ベースのグリーンといっても、植物ごとに異なる色合いやドライになった後にニュアンスの違いが生まれ、十分楽しめるはず。また、いっそのことグリーン系だけでまとめるスワッグも、涼しげでいい感じです。
ベースのグリーン系のグループの次は、中くらいの長さのグループ、最後にセンターポジション(最前面)を担う派手目の花や実などのグループ、というふうにわけながら、重ねて置いてみるという手順をふみます。
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今回は、シルバーがかった大きな葉と枝、実にインパクトのある「テトラゴナッツ」がセンターに選ばれました。
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すべての植物のポジションを決めたら、先ほどのグループごとに輪ゴムで縛っておき、後から調整できるように準備します。
④ 位置決め
正面から見て最も映えるように、位置や向きを考えて重ねていきます。まず、丈の長めのグリーンを一番下へ、徐々に丈の短い枝を乗せていきます。一番手前に花や実を乗せるようにすると、バランスよくまとまりやすいです。
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もう一つの注意点は、なるべく細身でまとまるように枝を並行にまとめていくこと。枝が交差していると、縛った後にゆるんで抜け落ちることがあります。
ここは自分と植物だけが向き合う時間。ゆっくり植物と対話して、見栄えに納得できたら全体をもう一度輪ゴムで縛りましょう。
⑤ 麻の布などでラッピング
麻ひもやリボンで縛るだけでもOKですが、Bellflower__j先生のおすすめは、アンティーク感のある麻の布で枝先の部分をきれいにくるむこと。飾っているあいだに何かにあたって枝が落ちたり、かたちがくずれたりするのを防げます。また、ドライフラワーになる過程で枝が細くなるので、麻ひもはきつく縛っておきましょう。
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⑥ 壁に飾りながらドライフラワーになるのを待つ
余ったひもで輪をつくり、S字フックなどを使って動かさないですむ壁面に飾ります。もしもバラなどのように褪色しやすい花を使った場合は、直射日光の当たらない壁面を選びましょう。
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いかがでしょう? スワッグづくりに挑戦してみたくなったのではないでしょうか?
いまから始めれば、今年の年末にはこんな和モダンなアレンジもつくれるような腕前になっているかもしれませんね。
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身近な花屋さんでは手に入りにくい輸入花などは、ネットで入手することもできます。植物の勉強にもなりますので、まずは種類の充実したネットショップを覗いてみるところから始めてみてはいかがでしょう。
はなどんやアソシエ
https://www.hanadonya.com/
取り扱い店数14万点という日本最大級の花材通販。ラッピング資材やオーナメントなどもまとめて手に入ります。