子ども、孫、兄弟と家族が多いS様。「みんなが集まれるように」と広々としたLDKを創出した。構造上抜くことができない柱と、構造上必要となった新たな梁、格子状の飾り壁をダークブラウンにすることで、白が基調の空間に鮮烈なアクセントを加えている
以前は壁付けで、リビング・ダイニグとも仕切られて孤立感のあったキッチン。壁付け+対面式にして仕切りを少なくすることで、明るく開放的になり、リビング・ダイニングで寛ぐ家族の姿を見ながら家事ができるようになった
ワイドスパンの玄関は、車椅子での出入りもラクラク。ホールは車椅子が180度余裕で回転できる広さを有している。正面の壁に櫛引調のクロスを採用し、ダウンライトを備えることでギャラリーのようなような上質な空間をつくりだしている
大容量の収納スペースで、すっきりと暮らすことができる。既存の収納(画面左)の寸法に合わせて壁を造作。この部屋の入口や玄関廊下には人感センサーの照明を用いて、エコと安全性を追求した
以前は狭く、冬は非常に寒かった浴室。段差が多く内部はタイル敷きで滑りやすかったこともあり、危険と隣り合せだった。そこで設備を交換し、広々とした浴室に一新。適所に十分な数の手摺りを設置することで安全面も向上した
浴室からフラットにつながるトイレ&洗面室。仕切りを少なくすることで使いやすく、開放感と明るさも確保できた。将来的に介護が必要となった場合にも対応可能な広さとなっている
34年住み続けた住まいは、内装・設備が古くなり、外壁の一部が剥がれ落ちるなどの目に見える老朽化も進んでいました。当然、目に見えない耐震面についても不安があったので、耐震診断を行ったうえで使用可能な構造体などは活かし必要な補強を施して、これからも安心して暮らしていける住まいを目指しました。
以前は狭かった玄関や水廻りスペースを、車椅子などでの生活がスムーズにな るようスパンを広げ、段差をなくし、手摺りを付け、扉は引戸に変更。玄関までのアプローチにはスロープも新設しています。また、部屋から水廻りや専用の玄関までの動線も熟考され、安全にストレスなく暮らせる提案が光ります。
今までのレトロな温かみある雰囲気からイメージチェンジ。床・壁・天井に至るまで白を基調にした内装は、清潔感と広がりを感じることができます。そこにダークブラウンの建具などを効果的に配置してアクセントに。シンプルモダンテイストのデザイン性豊かな空間が完成しました。
設備の老朽化や外壁の欠損など、使いづらさだけでなく安全面での不安も感じられていたS様。また、車椅子などでの生活が楽になるように、というご要望もありましたので、プランの段階から広さや動線に考慮しながら進めています。CGや模型を用いたことで、生活を具体的にイメージしていただけたと思います。
耐震診断を行ったうえで補強をし、耐震面の不安を解消しました。内装については、老朽化が進んだり、ユニットバスが小さいなどのご不満があったので、水廻り設備を全て一新。車椅子などでも暮らしやすいよう引戸にしたり、手摺りを付けたりしています。