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不動産のプロが注目する
4つのポイント

  • 住宅評論家 櫻井 幸雄

    住宅評論家。年間200物件に及ぶ現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、最新のトレンド解説に定評。毎日新聞でコラムを連載し、Yahoo!ニュースで無料・有料の記事を毎月連載中。

    講演実績

    (社)不動産流通経営協会/(株)JALUX/社団法人不動産協会/社団法人不動産流通経営協会/国家公務員共済組合連合会/朝日新聞社/毎日新聞社/東京電力/NTT東日本/Yahoo!/東京海上日動火災保険/日本航空/みずほ銀行/三井住友信託銀行/三井不動産レジデンシャル/三菱地所レジデンス/住友不動産/東京建物/東急不動産/野村不動産/大京/大和ハウス工業/伊藤忠都市開発/日鉄興和不動産/相鉄不動産/大成有楽不動産/長谷工コーポレーション/東武鉄道株式会社/その他多数

1.杉並区の新築マンションであること

都心の価格上昇の影響を受けておらず、良質な住環境を擁する杉並区が、いま狙い目である。

航空写真

  • 「サンウッド西荻窪」は、杉並区内に建設されるマンションだ。この「杉並区立地」という点に、私はまず注目する。「杉並区、いいね!」と思うわけだ。
    その理由は2つある。
    ひとつは、マイホームは資産性だけでなく、環境の良さも重要であると考えているから。もうひとつは、都心偏重というべき動きが出て、山手線内側エリアで不動産価格が大きく上昇した今、「これからは、山手線外側だ」との思いがあるからだ。
    杉並区は、世田谷区とともに23区内では住宅が多い場所として知られている。都心に近接しながら、緑が多く、閑静な住環境を有する。この適度な「距離感」と「落ち着き」が多くの人を惹きつけてきた。
    しかしながら、近年、杉並区への関心が下がったと思われる時期があったのも事実だ。理由として考えられるのは、JR山手線内側を中心にした都心部のマンションに関心を示す人が増えたこと。より大きな値上がりを期待するのであれば、確かに都心物件のほうが有利だろう。いわゆる「資産価値重視」で都心マンションのほうに関心が移ったわけだ。
    都心物件に人気が集中した結果、山手線内側エリアではマンション価格が大きく上昇。夫婦共働きのパワーカップルでも都心新築マンションの3LDKは手が届かない、との声が出るようになってしまった。

  • 西荻北の街並み(徒歩9分/約700m)

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  • 国土地理院「東京都区部」デジタル標高地形図(平成18年3月)

  • 一方で、山手線外側に位置する杉並区は価格上昇の影響を受けにくかった……この動きがあったため、私は、今、杉並区が狙い目ではないか、と考えているわけだ。
    加えて、杉並区は武蔵野台地中央部に位置し、坂が少なく、平坦な土地が広がるという立地特性もある。つまり、地震の被害が抑えられる場所であるし、高齢になっても歩きやすい(つまり、暮らしやすい)場所であることも意味している。
    いろいろな意味で、「杉並区、いいね!」と思えてしまうわけだ。

2.駅徒歩6分の第一種低層住居専用地域に立地すること

駅に近い便利さと第一種低層住居専用地域の環境の良さを併せ持つ希少な立地である。

  • Daily Table KINOKUNIYA(徒歩6分/約440m)

  • 西友 西荻窪店(徒歩6分/約470m)

マンション選びにおいて、重視すべきポイントはなんだろう。静かであることや緑が身近に多い、といった環境の良さは、もちろん大事。しかし、多くの人が重視するポイントは「利便性」だろう。駅からの近さ、買い物のしやすさ、銀行のATM、郵便局、そして各種クリニックが利用しやすいか……夫婦共働きの世帯であれば、なおのこと「利便性の高さ」が重要になる。シニアの2人暮らしでも、マンションのまわりですべて用事が済む、という立地条件を求めるものだ。

  • その点、「サンウッド西荻窪」の建設地には、注目すべき特徴がある。
    まず、JR中央線西荻窪駅から徒歩6分と駅に近い。西荻窪駅周辺には20を超える商店街が集まっているし、スーパーマーケットは「Daily Table KINOKUNIYA」と24時間営業の「西友西荻窪店」が共に徒歩6分だ。利便性の面で不満が出ることは少ないだろう。
    さらにアンティークショップや雑貨店、飲食店がいくつも見つかる街なので、街歩きの楽しみもある。
    「サンウッド西荻窪」の建設地は、駅徒歩6分で買い物も便利なのに、「第一種低層住居専用地域」となる。これも、注目すべき特性となる。

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  • 第一種低層住居専用地域は建設できる建物の制限が厳しく、住宅以外ではコンビニなど小規模な店舗や自宅兼事務所くらいしか設置できない。落ち着いた住宅地が形成されることになるのだが、駅から離れた場所となることが多い。
    特に、人口が多い東京23区内において、駅に近い場所で第一種低層住居専用地域を探すことは簡単ではない。ところが、「サンウッド西荻窪」の建設地は、西荻窪駅から徒歩6分なのに、第一種低層住居専用地域となっている。
    駅に近い便利さと第一種低層住居専用地域の環境の良さを併せ持つこと……それは、「サンウッド西荻窪」の大きな立地特性となる。

街並みイラスト

3.低層で個性的なマンションであること

コンクリート打ちぱなしを採用した存在感のある地上3階建てのマンションである。

外観完成予想CG

「サンウッド西荻窪」の特徴となるのが、第一種低層住居専用地域に立地すること。この第一種低層住居専用地域では建物の高さが制限される。
「サンウッド西荻窪」の建設地は、第一種低層住居専用地域のなかでも最も制限が厳しい「高さ10メートル」までの地域となる。
マンションは1フロアつくるのに3メートルは必要なので、「高さ10メートルまで」となると、地上3階建てまでしかつくることができない。
つまり、「3階建て低層マンション」は高さ制限が最も厳しい場所に誕生するマンションということになるわけだ。ちなみに、第一種低層住居専用地域には「高さが12メートルまで」の場所と「高さが15メートルまで」の場所もあり、それぞれ4階建て、5階建てのマンションが建設することが可能。そのことを知ると、「地上3階建て」に対する認識が改まるのではないだろうか。
かくいう私も低層マンションのファンで、今から30年以上前、最初にマンションを購入したときも地上3階建てにこだわって物件を探した。それは、地上3階建てこそが「低層の中の低層」と考えたからだった。

私が「低層」にこだわった理由が、実はもうひとつあった。それは、低層マンションには個性的な建物が多いこと。その点に憧れたのだ。
実際、低層マンションには、ひと味違った外観のものが多く、「サンウッド西荻窪」にも注目すべき特徴がある。
たとえば、外壁の一部に「コンクリート打ちぱなし」を採用していることに注目したい。
コンクリート打ちぱなしとは、コンクリートを打設したあと、タイルや石板を貼らずに、そのまま仕上がりとする建築手法。そう説明すると、「タイル貼りより安上がりな仕上げ」と思う人も出てきそうだ。
ところが、コンクリート打ちぱなしは「安い」どころか、手間とお金がかかる外壁なのである。
というのも、外壁をタイル貼りにする場合、タイルで隠れるためにコンクリート打設は荒く仕上げても問題ない。これに対し、コンクリート打ちぱなしでは、コンクリート打設で枠を外した状態が仕上がりとなる。コンクリート打設面の美しさを見せるわけだ。

  • そのため、木枠を外したとき一部にコンクリートが入っておらず、凹みができていたら大変なことになる。凹みにセメントを入れて、補修を行うと美しさを損なうし、職人の恥となる。だから、コンクリート壁を壊してつくり直しに……そのような事態を避けるため、細心の注意を払い、熟練のコンクリート職人が手がけるのがコンクリート打ちぱなし。世界的に有名な建築家が好んで使用する手法なのである。
    一部をコンクリート打ちぱなしにした「サンウッド西荻窪」の外観は、シンプルだが、存在感が大きい。建物ができあがったら、目立つマンションになると想像されるのである。

  • 使用予定のマテリアル写真

外観完成予想CG

4.丹精を込めてつくられていること

壁式構造やライトコート、89%の多面開口設計、内廊下など、様々な工夫がなされているマンションである。

「サンウッド西荻窪」は、全19戸のマンションである。
決して大きなマンションではないが、その建物には、いくつもの工夫が凝らされている。
壁式構造であったり、ライトコート(光庭と訳される)を設けるのは、低層マンションならではの特徴だ。
間取り四隅に柱が生じない壁式構造により、室内に柱の出っ張りも、梁による下がり天井も生じない。ライトコートは外光を建物内に採り入れる工夫なのだが、中層(主に5階建て6階建てを指す)以上の建物に採用しても、下まで光が届きにくい。低層マンションでこそ効果を発揮し、「サンウッド西荻窪」では角住戸以外でも多面採光の住戸を増やし、全住戸の実に89%が多面採光になっている。

  • 内廊下(当社施工例)

  • 着床制限付きエレベーター(image photo)

低層マンションの場合、共用廊下が外廊下方式になるケースが多いのだが、「サンウッド西荻窪」ではプライバシーを守りやすい内廊下方式を採用する。自住戸がある階にしかエレベーターが止まらない「着床制限」などで、セキュリティを守る工夫も凝らされる計画だ。
間取りの工夫も多く、3LDKタイプの多くはワイドスパン設計となって、リビングと3つの居室がすべて南向きとなる。非常に開放的なのだが、採用例が少ない間取りである。

さらに、一部のキッチンには「WIP」という収納スペースが設けられる。
WIPは、ウォークインパントリーの略で、歩いて入ることができるほど広い食品庫のこと。ウォークインクローゼットなど衣服用の大型収納が充実するだけでなく、食品庫も大きくなっている点に驚かされた。
最後に、地下住戸について、感想を書きたい。
「サンウッド西荻窪」は、地上3階建て地下1階で、地下住戸が設けられている。これは、少しでも住戸数を増やし、1戸あたりの土地負担分を減らす=つまり販売価格を下げるための工夫だ。
全国的に地価が上昇する現在、低層、中層のマンションで地下住戸を設けるケースが増えている。ただし、高台立地など大雨が降っても浸水のリスクが比較的低いところに限られる。この地下住戸は価格が抑えられることもあり、人気が高くなりやすい。
「サンウッド西荻窪」でも、地下住戸があり、テラスが付いた間取りとなっている。さらに、専用の非常階段が付いたプランがあり、安心感と空間の広がりが大きい。これもまた、「サンウッド西荻窪」の個性的住戸ということになるだろう。

Aタイプ間取り図

※掲載の航空写真は、2023年7月撮影の現地周辺の航空写真に一部CG処理を施したもので、実際とは異なります。
※用途地域図は平成25年5月時点のもので(杉並区ホームページより)法改正により、将来変わる可能性があります。
※掲載の街並みイラストは、計画地周辺の環境を地図や航空写真等を基に描き起こしたものと計画段階の図面を基に描いたもので、形状・色等は実際とは異なります。なお、形状の細部、設備機器等は表現しておりません。
※掲載の外観完成予想CGは、計画段階の図面を基に描いたもので、形状・色等は実際とは異なります。なお、形状の細部、設備機器等は表現しておりません。また、植栽は、特定の季節やご入居時の状態を想定して描かれたものではありません。樹種等変更になる場合があります。周辺環境は将来変わる場合があります。
※掲載のマテリアル写真(2022年9月撮影)の色合い等は、モニター表示のため実際とは多少異なります。また、採用素材は施工上の都合により変更になる場合があります。
※掲載の平面図・間取り図は、設計段階の図面を基に描かれたもので、実際とは多少異なる場合があります。
※掲載の環境写真(image photo以外)は、2023年5月・6月撮影したもので、実際とは異なります。
※現地からの徒歩分数は、80mを1分として算出しています。
※掲載の情報は2023年10月現在のものです